新潟大学 研究企画室 –URA–

Vol.6 中津 史 准教授

Vol.6 2017年 5月12日 中津 史 准教授 大学院医歯学総合研究科

利用者の声第6回は、AMEDの平成28年度 革新的先端研究開発支援事業(PRIME)「画期的医薬品等の創出をめざす脂質の生理活性と機能の解明」の研究開発代表者として採択された、中津 史(なかつ ふびと)先生から、PRIME採択とURA支援、研究への想いについてお話を伺いました。

中津 史 先生の研究テーマ

細胞を形作る細胞膜や、細胞内に存在する細胞小器官の膜は、脂質を主成分とする生体膜でできています。中津先生は、脂質がどのように合成・代謝・輸送され、そしてどのように生体膜ダイナミクスをコントロールしているのかをイメージング等を駆使して研究しています。特に近年は、小胞体と細胞膜が接触する部位において、異なる脂質が小胞体と細胞膜の間で交換輸送される新しい脂質交換輸送の仕組みの研究に取り組み、将来的には脂質の輸送・代謝の異常を伴う疾患やがん等の機序解明を目指しています。
 → 中津 史 先生 HP


PRIME採択とURA支援

飯島この度は、採択おめでとうございます。先生が突然URAのオフィスにお見えになり、採択を知らせてくれた時は、思わずガッツポーツしてしまいました。

中津先生驚かせたかったのです(笑)。一緒に喜んでくれて、採択の実感が湧きました。

飯島URAが支援することで、先生にとってプラスになった点があれば教えてください。

中津先生申請書を作成するにあたって、今回はAMEDということで、JSTの“さきがけ”と似てはいるものの事業が違うので、応用への意識を厚めに書くべきか、それともベーシックサイエンスとしての基礎的な部分に重点を置いてく書くべきか、なかなか決断できませんでした。この点に関して、AMED-CRESTやPRIMEの革新的先端研究開発支援事業では、面白い基礎研究を求めていることなどを、URAの収集した情報や経験を根拠に教えてもらい、申請書の書き方に迷いが消えました。これは、とても良かった点です。 実際の支援においては、申請書がまだ60%程度の完成度の段階から、数回にわたりURAから客観的なコメントをもらい、完成のイメージを早くに構築できたことも大変助かりました。また、申請書を作成していく過程で疑問に思ったことはすぐにURAに聞くことができ、安心して準備できました。それらのことが、質の高い申請書を作ることにもつながったと思います。 URAが申請に関わることで、「自分以外の人を巻き込んでいる以上、途中でやめたと言えない」と、自分を追い込むことができましたしね(笑)。

飯島今回、書類選考結果が届いてから面接までの時間が非常に短かったですよね。URAとしては、中津先生は書類選考に通る可能性と見込んでいて、早めの準備をお願いしていましたが・・・

中津先生もっとプッシュして欲しかったです。URAから面接の情報などについて知らせてもらっていたのですが、あまり準備は進んでいませんでした。半ば落選したと諦めていたところに面接のお知らせが来て、慌てて面接スライドや補助資料を仕上げることになってしまいました。なので、お尻を叩くくらいしてくれればよかったと(笑)。

日本とアメリカの研究環境の違いから見えるURAの重要性

飯島先生はアメリカ留学を経験されていますが、研究環境など、異なる点は?

中津先生アメリカ留学時代に所属したYale大学は、ポスドクが主力となり研究を進めるラボが多数を占める、それこそ研究のプロフェッショナル集団みたいなところでしたから、ポスドクはもちろんPIも研究に注力できる環境が整っていたと言えると思います。しかし日本の多くの大学では、授業や事務仕事を抱えながら、学生さんやラボメンバーを指導しつつ、さらに自らも研究で手を動かさなくてはいけない僕らのような人は多いはずで、なかなか申請書作成にたくさんの時間を費やすことが難しいという現状があります。そういう意味でも、公募情報を提供してくれたり、申請書の書き方を教えてくれるURAの存在は大きいと思います。さきがけやPRIMEは、科研費のように誰しもが応募するわけではありませんし、周囲の先生に申請書を見てもらうのは、負担をかけてしまうので、なおさらURAの支援が重要だと思います。 URAには、私たち研究者が持っていないファンディングエージェンシー(FA)や公募の背景などの情報を持っていて欲しいですね。また、申請書を書く際の技術的なことについて、もっと情報提供してもらえると大変助かります。新潟大学の研究者にとって、大学全体の研究を俯瞰し、プレアワード支援を専門的に行う部署があることは、大きなアドバンンテージだと思います。

さきがけ・PRIMEを獲得するために

飯島中津先生に続いて、本学からPRIME・さきがけ研究者が輩出されることが願いです。ぜひアドバイスをお願いします。

中津先生若手研究者には、まず“本当に面白い”と思えるテーマを見つけてほしいです。これはそんなに簡単ではないかもしれません。僕の場合には、アメリカ留学がそのきっかけとなりましたが、留学しなくても面白い仕事をしている研究者はたくさんいますので、自分にあった方法で見つけるのがいいと思います。そして、そのテーマの中で、“重要かつエキサイティング”なクエスチョンに挑戦してほしいです。その挑戦をうまく申請書にまとめることができたら、きっと採択に近づくと思います。もちろん、いざ申請する際には、URAに支援してもらえればもう完璧じゃないかなと(笑)。 採択のためには普段から応募を意識し、応募スケジュールから逆算して、応募のための研究のストーリーを立て、基礎データを集めていくことです。遊んでいる時間はないと思いますよ。 また、さきがけやPRIME以外にも、突然ふっと沸くように自分の研究に合った公募が開始されることもありますので、常日頃からグラントへの応募を意識しておくことも重要だと思います。

今度の展望について

飯島最後に、よろしければ中長期的な研究テーマについてお聞かせください。

中津先生今後も自分が本当に面白いと思う研究をしていきたいです。自分がそう思えない研究は、他の研究者も面白いと思わないですから。将来的には、とても重要なのに手がつけられていないことに挑戦したいです。僕の分野では、脂質のイメージングはその一つかもしれません。ただそれには、異分野の研究者との共同研究が重要になってきますから、最近URAが取り組んでいるU-goプログラムも大変興味深いです。URAの今後にますます期待しています。

飯島期待に応えられるよう取り組んでまいります。お忙しいところ、ありがとうございました。

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